ファイナンシャル・プランニング(FP)の基礎

生活

自分の思い描くライフプランを実現させたくありませんか?
ライフプランを実現するための手段として生まれたファイナンシャル・プランニング(これもFPと略称される)について、FPプロセスの6ステップ、ライフイベント表の作成方法について分かりやすく解説します。

本稿は下記のような方を対象としています。

・自分の思い描くライフプランを実現させたい方
・フィナンシャル・プランニングについて知りたい方
・FPプロセスの6ステップ、ライフイベント表の作成方法について知りたい方
・ファイナンシャルプランナー技能士(FP)2級、3級受験を予定している方

私自身、ファイナンシャルプランナー技能士として資格を有しており、自分自身もフィナンシャル・プランニングによって計画的にかつ順調に資産形成ができておりますので参考にして頂けたら幸いです。

参考までに、ゆとりのある豊かな生活を送るためのライフプランとそれを実現するためのマネープランについて目的や意義、ライフステージの特徴については、以下で解説しています。
ゆとりのある豊かな生活を送るために~ライフプランとマネープラン作成のススメ~

本稿は下記のような順序で解説します。

FPプロセスの6ステップについて

FPが、フィナンシャル・プランニングの手法を使用して行う一連の流れをFPプロセスの6ステップと呼びます。

FPプロセスの6ステップ(目標の明確化から定期的な見直しまで)

FPプロセスの6ステップ
①顧客との関係確立とその明確化
②顧客データの収集と目標の明確化
③顧客のファイナンス状態の分析と評価
④プランの検討・作成と提示
⑤プランの実行援助
⑥プランの定期的な見直し
ファイナンス…一般的には資金調達のことを言いますが、ここでは資産・負債構成全般のことを指します。具体的には、預金等、ローン、保険・年金の加入状況など

以下、それぞれのステップについて解説します。

①顧客との関係確立とその明確化

フィナンシャル・プランニングは顧客との適切な関係を作り出すところから始まります。

FPは最適と考えられるプランを立案しますが、最終的には顧客が自分で決定することを確認します。

②顧客データの収集と目標の明確化

顧客の現状での情報を収集すると同時に、顧客の生活目標や希望を明確化し、将来のイベント計画を一覧にしたライフイベント表などを作成します。

③顧客のファイナンス状態の分析と評価

ライフイベント表をベースにキャッシュフロー表を作成し、現状と将来の収支の長期的なキャッシュフロー分析をします。

同時に、「個人バランスシート」によって、資産と負債などを分析し、問題の解決方法を検討します。

④プランの検討・作成と提示

顧客に対して、将来の夢やプランの実現についてプレゼンテーションするのが提案書の作成です。

収集したデータを基に、キャッシュフロー表などで情報を分析し、検討課題や目標を実現する具体的な方法を、プランの中に盛り込みます。

⑤プランの実行援助

プレゼンテーションする際に、顧客がどのように手続きするのか、また手順や手続き窓口などについても具体的に説明します。

実行までに時間がかかる提案の場合は、随時、顧客と連絡を取りながら実行の援助をします。

⑥プランの定期的な見直し

経済状況や顧客の状況は、常に変化しています。提案が実行された後でも、半年か一年に一度くらいは定期的見直しやフォローアップを心がけます。

ライフイベント表の作成

ライフイベント表は、顧客やその家族の将来の予定(イベント)や夢などを実現するために必要と思われる資金を、家族の年齢ごと(時系列)に一覧表にしたものです。

キャッシュフロー表とともに、顧客のライフプランを作成する上で、根幹になる将来計画予定表です。

1. ライフイベント表を作成する目的

ライフイベント表は、顧客が何を求めているのか、どのような夢を持っているのか、またその夢を実現するためにはどのくらいの資金が必要なのか、などを明確にするために作成します。

2. ライフイベント表の作成に必要な情報

ライフイベント表を作成する上で中心になる資金が、人生の3大資金(3大支出)と言われる教育資金、住宅資金、老後資金です。更に、結婚資金を加えることもあります。

具体的には、子供の学校入学、卒業、就職、結婚と援助資金、車の購入、マイホームの取得、転職、独立、定年退職、旅行(海外、国内)、住宅のリフォーム、老後の生活費用、医療・介護費用などです。

3. ライフイベント表を作成する手順

ライフイベント表は、顧客とその家族の将来の予定について「いつ、どんなイベントがあって、どのくらいの費用がかかるのか」が一目でわかるように作成する必要があります。

ここでは、その手順について説明します。なお、イベントの必要額は、現在価格で把握します。

現在価格…将来のお金が現在ではいくらに相当するのかということ。時間軸の異なるお金は単純に比較ができないため、現在のお金の価値に換算して比較します。

ライフイベント表の作成手順

①経過年数・年次(西暦・和暦)・家族構成・年金を記入する

年次は、西暦だけでなく和暦も併記するとわかりやすくなります。作成時点からの経過年数も忘れないようにして下さい。顧客や家族の年齢は、通常は12月末時点の満年齢で統一します。

②家族が予定している出来事(子供の学校入学・就職など)を記入する

子供がいる家庭では、学校の進路計画が主なイベントになります。大学進学でも理系か文系か、自宅通学か自宅外通学かによっても費用が大きく異なります。

③家族の夢計画(旅行や車の購入など)や保険の満期金などを記入する

家族旅行や車の購入、レジャー関係など、家族の夢計画だけではなく、退職員、保険の満期金なお、比較的大きな一部収入も記入します。

子供の小中高大の入学資金など、必要金額を考慮しながら記入すると、顧客が漠然と考えていた将来のイベントと予算を、年次別に確認することができるはずです。

以下に例を挙げます。

佐藤家の家族構成
世帯主:佐藤 健太郎 (45歳)
配偶者:佐藤 佳苗  (43歳) 
長女: 佐藤 加奈子 (13歳)中学1年生
長男: 佐藤 健太  (11歳)小学5年生

佐藤家のライフイベント表

家族氏名健太郎佳苗加奈子健太家族のイベント支出予定金額(万円)レジャー・一時的収入等(万円)
経過年数西暦和暦長女長男
2021年3年45431311加奈子、中学入学30
1年後2022年4年46441412家族旅行30
2年後2023年5年47451513健太、中学入学30
3年後2024年6年48461614加奈子、高校入学40家族旅行30
4年後2025年7年49471715車購入250
5年後2026年8年50481816健太、高校入学40
6年後2027年9年51491917加奈子、大学入学150満期保険金200
7年後2028年10年52502018住宅リフォーム400家族旅行30
8年後2029年11年53512119健太、大学入学150満期保険金200
9年後2030年12年54522220
10年後2031年13年55532321加奈子、就職
11年後2032年14年56542422結婚25周年記念の海外旅行100
12年後2033年15年57552523健太、大学院入学150
13年後2034年16年58562624
14年後2035年17年59572725健太、就職
15年後2036年18年60582826加奈子、結婚予定100退職金1200

4. ライフイベント表を作成してわかること

ライフイベント表を作成すると、具体的な計画が立てやすく、将来設計がイメージできるようになります。

必要資金の時期の特定で、具体的な貯蓄計画が立てやすくなる

住宅購入や子供の進学など大きなイベントが重なって、ある年度に資金需要が集中する場合には、なるべく平準化するようにライフイベント表を見直します。

大きな資金が必要なときは、どの時期から準備を始めるかなども検討します。

具体的なマネープランを作ることで人生設計がイメージできる

ライフイベント表を作成することで資金の必要な時期と金額が明確になり、問題点を発見した場合でも、事前の対策をとることが可能になります。

ケースによっては、今後の貯蓄計画の中止や大幅な軌道修正をすることもあります。

ライフイベント表は、顧客がこれから進む道を表す計画表とも言えるもので、人生設計が具体的にイメージできるようになることに大きな意味があるのです。

最後に

いかがでしたでしょうか。

本稿では、ライフプランを実現するための手段として生まれたファイナンシャル・プランニング(FP)について、FPプロセスの6ステップ、ライフイベント表の作成方法について解説しました。

次回は、ライフプランニングする上で必要な可処分所得の計算方法について解説します。

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